GDOがオフラインイベントを大切にする理由。北海道ゴルフフェスタ2018イベントレポート

「あなたの組織は、誰を満足させたとき成果を上げたと言えるか」と問うたのは、かの有名な経営学者ピーター・ドラッカーだ。ゴルフダイジェスト・オンライン（GDO）は、その名の通りインターネットの会社である。中古用品販売店やゴルフレッスンスタジオなどオフラインのサービスも運営しているが、日々の業務で“お客さま”の顔を見て仕事をしている人間は一部だ。「誰を満足させたとき」の“だれ”を、果たして社員全員がありありと思い浮かべられるだろうか？ そんな私たちの貴重な「顧客接点」について、北海道ゴルフフェスタを通じて再考してみた。

札幌駅地下歩行空間”チカホ”で開催される北海道ゴルフフェスタは、今年で3回目を迎えた。この数年、全国各地の方々にもっとGDOを知ってもらいたい！という想いから、Winter Golfなどをはじめとした特定エリアでのイベント開催を積極的に進めてきた。北海道ゴルフフェスタは、その取り組みの中の一つ。中古用品販売、クラブフィッティング、豪華景品が当たる抽選会、プロゴルファーによるドラコン、ニアピンイベントなどが盛り込まれた札幌駅地下道を賑わせるゴルフイベントだ。

毎年多くの人が足を止め、クラブを購入したりプロの豪快なショットに目をみはったりと、まるでお祭りのような数日間となる。そんな内容に加えて、今年は「ゴルフを一度もしたことがない」人にもゴルフのエッセンスを感じてほしいとアプローチゲームのレクリエーションも追加し、未経験者でもイベント会場に足を踏み入れてもらえるように工夫をした。

このイベントでは、ふだんお客さまと直接かかわることのない部署のGDO有志社員も数多く接客をしている。本社は東京の品川区。手慣れた外部スタッフと比べて、正直、お金も時間も手間もかかる。だが我々は、社員一人ひとりが“お客さま”の顔を見て「この方々は何を求め、何に喜ぶのか」を肌で感じることが、企業としてさらに成長していくために必要不可欠だと考える。そのため、出張費を奮発して多くの社員が北海道まで足を運びイベント運営に関わるようにしている。

「GDOさん？ 知ってるよ、いつも使ってますよ」「スコアアプリに全部記録しているよ」「もっと色々安いプラン出してよ！」――定期的に実施するお客さまアンケートでフォームに書かれたコメントと内容は同じようでも、目の前で一人のお客さまが自分に発してくる言葉は一つひとつズシリと重い。オフラインイベントは、そんなリアルタイムに繰り広げられるお客さまとの対話機会を得る絶好のチャンスだ。お客さまとの直接対話、それこそが「誰を満足させたとき」の“だれ”をありありと思い浮かべる訓練になる、とGDOは考えている。

ドラッカーは、「組織の活動と、その提供するものに価値を見出す人たち」を「顧客」と定義した。しかし一度“価値を見出した人”でも失望をしたり、サービスを利用しなくなることはあるだろう。モノもサービスも膨大な選択肢がある時代。基本的に人びとは移り気である。ずっと愛して長く利用してもらえるサービスを創り、それを成長させ続ける。そのためには「私たちのお客さまは“だれ”か？」を常に考え、その人たちの満足を追求し続けることが必要だ。それが、インターネットの会社である私たちがオフラインイベントを大切にする理由である。これからもGDOは、1人でも多くのお客さまと直接会って声を聞くため、日本中に出没する予定だ。